2007年11月13日火曜日

不幸と話




私の友人・Kは「人の幸せなんて誰も聞きたかないぜ。」と言って人の幸せをうらやんだ。
そして、現実に起こった自分の身の回りの不幸を話してくれた。

私は話半分でそんな話に耳を傾けていた。

だが次第に、その話が必ずしも不幸な話であるとは限らないことにも気がついた。

「どうして君の不幸はそんなに面白いんだい?」と尋ねてみた。

「そりゃ、不幸を不幸として話したら、君、やっぱりお互い耐えられないじゃない。」

「本当の不幸ってのはやっぱり人に話せやしないんだな。それに、本当の不幸は本気でその人と切り結ばなきゃならない。不幸には人を結びつける力もあるんだよ。」


「だけど、それに失敗したら、そいつとはもうそれきりだね。それっきり。」
07.9.12

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