2007年8月15日水曜日

この天気を思ふ

 ここ何日か風の強い日が続いている。
リスボンは雨の降る前後同様、風の日も肌寒い。
 だが、連日猛暑だったのでこの涼しさはありがたい。それに肌寒くなるのを見越して、いつもより多めに服を着ることを覚えたので、もうそんなにこの気候の変化は気にならない。

リスボンはこの上半期、ほとんど雨も降らず、天気のいい日が続いていた。少なくとも僕はそう思っている。ポルトガル人の友達が言うには、それでも今年は雨の日が多かったようだが。


 気候が人に与える影響というのは計り知れないものだと思う。
天気のいい日は気分がいいし、雨の日は何だか鬱屈とした気分になる、といった気分の問題にとどまらない。ポルトガルには強い日差しを避けるために厚く作られた壁や小さな窓といったように建物にも影響を与えている。

 例えば、東京の僕の暮らしは、朝起きていつも見慣れた窓の向こう側が灰色になっている日もあれば、まぶしい朝日が寝ぼけ眼に射すように沁みる朝もある。

 だが、リスボンの僕の部屋では、朝からたいてい明るい日差しが迎えてくれる。朝9時頃、東京に比べれば何だか低い陽射しが、僕の狭い部屋の壁にいつもと同じ形の光が射し込んでいるわけだ。

 そういう朝を毎日過ごしていくと、何だかこの国の楽天的な気分とか、のんびりした雰囲気の理由が分かるような気がする。

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