2008年3月9日日曜日

ひなびた景色ポルトガル



ポルトガルの僻地を訪れる。ポルトガルの良さはなんと言っても、天候の良さと景色ではないかと思う。ポルトガルにはまだ自然がかなり沢山残っており、リスボンからバスで20分もすれば、見渡す限り緩やかな平野がどこまでも続いていく。
時折、高速道路からは牧畜用の羊や馬といった動物の姿も見ることができる。そういう極めて平和な景色に見飽きて、睡魔が襲ってくる頃、遠方の丘の上に小ぢんまりとした町、あるいは村が見えてきたりする。


ポルトガルはかつて、スペインやイスラムからの侵略に備え、町を軍事上の拠点として利用するために丘陵状の地形を好んだ。晴れていれば、かなりの距離を見渡すことができる丘陵部頂上に城壁を作り、その裾野に町が等高線上に配列される。ひょっとすると、昔はこの城壁の上からの眺めも、清清しさに溢れたものではなく、もっと不安と緊張の強い場所だったのかもしれない。しかし、かつて戦略上の理由から生まれた多くの町が今では、絶好の観光スポットとなっている。


こうした自然の静寂とのどかな景色を前に、思わずため息を漏らし、人は無言で見とれてしまうばかり。。。

0 件のコメント: