2008年3月19日水曜日

自然の中に神様


2,3日前にポルトガルの景色について書いてみた。僕は旅行の行く先々でそうした景色に出くわすわりに、なかなか飽きが来ない。僕はぼんやりと遠くまで景色を見ながら、ふと日本の自然を思い出してみる。

考えてみれば、日本にも数多くの自然が残っている。東京でさえ、奥多摩など周縁部に行けばかなりの自然を満喫できる。しかし、そうした日本の自然とポルトガルの自然の印象は随分と違っている。ポルトガルの自然はコルクの木に代表されるようにどこか太っていて小さい樹と少し禿げかけた緑がどこか愛らしくアンバランスで牧歌的なものである一方、日本の自然は杉の樹などの針葉樹林のように背が高く、豊かな葉をまとうかと思えば、葉を失いながらも冬の寒さに耐えるなど、四季の移ろいによっての様々な変化を見せてくれる。こうした日本の自然の印象はどこか険しいものに僕には映る。
しかし、その険しさは時に僕たちの想像力を強く刺激してきたとも思う。
例えるなら、ポルトガルの景色を見ていても、そこに神様とか感じることはない。
日々の変化に乏しい自然には神妙な気分よりもどこか安心感の方が強いに違いない。

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