2007年12月11日火曜日

ある夜の出来事



最近、リスボンも急に冷え込んできた。
去年の丁度、今日か昨日にリスボン入りした気がする。その時はダウンジャケットを着ていたから結構寒かった。比較的暖かいと思われた今年の冬も、どうやら例年と変わらないのかもしれない。
まぁ、もっとも、ポルトガルに永住するわけじゃないからそんな事は関係ないんだが。

僕の今住んでいる家は旧市街の真ん中あたり5階建ての建物の最上階。
夜、洗濯物を入れるため窓際の小さなベランダに出ると、遠くの方まで空が見渡せる。
僕は大抵、週末にまとめて洗濯するがそういう暇のない週は平日の朝に洗濯機を回し、お昼に洗濯物を乾しに家に戻り、夜に取り込む。

ある夜、ベランダの洗濯物を取り込みながら、ふと夜空を見上げる。
すると、夜の空に浮かぶ無数の星が、目に見える速さで動いている。
僕は目の前に見える星が隣の家の屋根の向こう側に消えていく不思議な現実に戸惑った。。。

地球が動いているっ!という宇宙の法則を垣間見たような気がして、一瞬にして過ぎ去っていった星の軌跡がいつまでも頭の中に残った。
そして、起こるはずのない出来事は過ぎていく時間の早さだけを実感させてくれたのだった。





気がつくと握りしめた洋服が冷たい。
湿った空気が河に向かって吹くと、いつの間にか夜の空には薄い雲が近づいてきていた。

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