
この写真では奥の方になってしまっていて見えませんが、会場の入り口に当たる広場にはなんとも不思議な屋根がかかっています。その屋根は建築関係の写真では割と有名なので、今回はあえて別のカットにしました。
肝心のトリエンナーレは割と面白かったです。というのも展示の仕方が「国際」と銘打つ割には、今一つのものが結構ありました。
会場の構成は、入り口、各国の展示、ポルトガル国内建築家の活動、リスボンを敷地としたヨーロッパの学生課題作品の展示、招待建築家の展示の順となっている。会場全体は青いOSB(木質ボード)が絨毯のように敷かれ、それを辿っていく形となっており、シンプルで移動しやすい構成となっている。
その一方で、展示の密度はところどころ散漫なものだったと思う。そもそもこの建物、大きく見えるがほぼ2階建てとなっており、かなり天井が高い。場所によっては12メートルあると聞いたので相当たっぷりとしたものだ。そういう広い部屋にパラ、パラと作品が並んでいる様子は少し寂しい。
具体的には、各国の展示はなかなかいい密度を持った展示だったと思う。中には随分と思い切った展示をしていた国もあったが。ポルトガル国内建築家の展示は実際に建っている、あるいは建設中のものが対象だったので、もっと大きな部屋を使って、主催国としてもう少し豊かな感じを見せてもよかったと思う。コンパクトにまとめようとして、逆に窮屈に感じた。
ヨーロッパの学生課題作品の展示は映像の不備や投げやりな展示に終わっているものがいくつかあったが、各国の展示同様いい密度を持っていたと思う。招待建築家の展示は川に面したこの建物の一番いい部屋にあたり、各建築家それぞれ毛色の違う展示となっていた。
個々の展示の内容についてはまた後日、時間があれば。
いささか、長くなってしまった。。。
2 件のコメント:
先日アメリカの建築家の方に会った時は、今建築を学ぶならポルトガルだ!!っと言われた。それはポルトガルの建築はいろいろ材料・規制などの条件が厳しいから、その中でどう作るかに取り組んでいるから、だそうですが、現地にいてその辺りはどうでしょう??
というのも"現代の宮殿"と呼ばれる秘密はその辺にあるんじゃないかな〜っと思ったもので。
ポルトガルが世界の中でも材料や規制の厳しい国であるかはわからないけど、あんまりそういうことに悩んでいる様子は無いです。
さすがに実施図面とかには関わってないからなー
その分野に関しては意見を聞かれることも皆無だよ。今度聞いてみます。
教育に関して、リスボン工科大学では都市計画やってたな。都市像みたいなのを。スタジオによって違うとは思うけど。それこそ丹下健三の東京計画とかそんな感じのものをつくってた。 でも東京に比べれば、年の実体とか輪郭っていうのは意識しやすいと思う。
ポルトガル・パヴィリオンが「現代の宮殿」と称される理由は単純に「美しい」っていうこと。プロポーションとか抜群だし、あの屋根は見たら驚くと思う。まぁ優雅だよ。
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