2007年6月26日火曜日

痕跡

 リスボンの道路は東京に比べると極めて悪い。少なくとも、日本で20年近く暮らしてきた僕にとってはそうだ。
 恐るべき悪路だ。事実、道路のせいで疲れを感じることがある。道端で、まるで立ち止まったかのように遅いご老人を見かけることもある。バリアフリーには程遠い。
 東京の道路も数多くの継ぎはぎが見られるが、リスボンの道路の継ぎの当てようといったらない。石畳、セメント、線路に土。そして、この写真でわかるようにこのいい加減さが、また、日本人の僕には分らない。どうしてこうなるんだ?という風に。
 だが時に、こういう道路が何とも言い難い良さに見えることがある。たぶん、時間の積層された様が見られるからだと思う。(これはたまたまであって、彼らはそれを狙っているわけではない。と思う。)

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