2007年6月24日日曜日

歩いて

 リスボンの街を歩くと、この写真のような建物によく出くわす。もちろん、ポルトガルは平和なのでこれは爆撃や銃撃で破壊された建物を保存しているわけではない。建物の外壁だけを残し、街並みを壊さないようにする規制のようなものだ。

 こういった漂白されて骨抜きになったような建物の姿を初めて目にした時、僕は衝撃を受けた。建物の中身が空っぽという様は外側から見ても内側から見ても異様なものだ。外側から見ると普通でも、よく見ると窓ガラスもなければ、サッシもない、どうにもとぼけたような感じがする。内側から見るとこの写真のように破壊の跡が生々しく残っている。

 こうした建物の改修工事を待つ予備軍がリスボンにかなり沢山あることを考えれば、こうした風景というのはそれ程珍しい物でもないのだろうか?僕はそんなことを考えながらシャッターをきった。

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